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正確に引用する必要があるインタビューを文字起こしする方法
自動文字起こしは、作業の土台にできる程度には良くなりましたが、確認せずに引用できるほどではありません。その差を埋めるのは、何時間もではなく数分で終わる確認作業です。
自動文字起こしは、インタビューの仕事をある特定の形で変えました。引用を確認する必要をなくしたわけではありません。なくしたのは、引用を見つけるために 90 分の会話を打ち込む必要です。
これは大きな変化ですが、確認の工程を残してこそ成り立ちます。ここでは、文字起こしを完成した文書ではなく、音声の検索可能なインデックスとして扱う手順を紹介します。
録音する前に #
ここでの 2 つの判断が、あとで行うどんな作業よりも時間を節約します。
レコーダーは自分ではなく相手の近くに置く。 使いものにならない文字起こしの最大の原因は、カフェのテーブルの上、2 人の間に平置きされたスマートフォンが、エスプレッソマシンを取材相手と同じ音量で拾っていることです。何かに立てかけ、相手に向け、約 1 メートル(3 フィート)の距離に置いたスマートフォンなら、劇的に良くなります。外付けマイクならさらに良いですが、必要になることはめったにありません。
冒頭で、誰が誰なのかを声に出して言う。 「30 日、チェン博士に試験結果について伺います」。10 秒で済み、検索できる見出しとして文字起こしに残ります。多くのインタビューを録音するなら、これが New Recording 47 という名前のファイルが並ぶフォルダと、アーカイブとの分かれ目になります。
文字起こしする #
手順そのものは単純です。意識して決める価値があるのは、音声がどこへ行くのかという点です。
多くの文字起こしサービスは、録音をサーバーにアップロードします。インタビューにおいて、これは哲学的な問いではなく現実の問題です。
- 情報源に秘密を守ると約束したなら、録音を第三者に送ったことを、尋ねられたときに正確に説明できる必要があります。
- 取材相手が NDA、医療上のプライバシー、倫理審査の対象になる事柄を話しているなら、「30 日間保管する米国のサービスにアップロードしました」は、あなたが同意した条件に違反しているかもしれません。
- 電波の届かない現場にいるなら、アップロード型のツールはそもそも使えません。
ローカルでの文字起こしは、これらすべてを回避します。ファイルはディスクから読み込まれ、自分のマシン上で文字起こしされ、どこにも送信されません。この主張を、誰か(私たちを含めて)の言葉として受け取るのではなく検証したい方のために、自分で確かめる 3 つの方法を書きました。
Offline Transcription では、録音をドロップし、英語以外なら言語を指定して、文字起こしするだけです。90 分のインタビューなら Apple Silicon で数分で終わります。
確認の工程 #
ここが重要な部分であり、そして人が飛ばしてしまう部分です。
文字起こし全体を校正するわけではありません。掲載するつもりの具体的な文と、誤りが集中しやすい箇所を検証するのです。
使うつもりの引用はすべて、音声と突き合わせて確認する。 その前後の段落ではなく、引用符の中の言葉そのものです。誰かの名前を添えて印刷される引用なら、これは譲れません。
次の 4 点は、全体を通して確認してください。
- 人名と組織名。 Whisper は、馴染みのない姓を、音の似た普通の単語として自信たっぷりに書き出します。しかも、確信がない様子はまったく示しません。
- 数字。 「fifteen」と「fifty」は音素 1 つの差であり、事実誤認 1 つの差でもあります。早口では「million」と「billion」も同様です。
- 否定。 「検討しませんでした」と「検討しました」の違いは、話し言葉では容易に飲み込まれてしまう短い一語です。訴訟につながるのはこの誤りです。
- 同時発話。 2 人が同時に話す場面では、文字起こしが両者を混ぜてしまい、ある文がまったく別の人の発言として記録されることがあります。
これを速くする実務的なコツ。 各行が自分のタイムスタンプを持つセグメント表示で作業し、波形をスクラブするのではなく、その行だけの音声を再生してください。そうすれば 12 個の引用の確認は、90 分の中を 12 回探し回るのではなく、12 回のクリックで済みます。私たちのアプリの Segments 表示は、まさにこれを行います。行を選んで再生すれば、その行だけが聞こえます。
話者ラベル #
Whisper を土台にしたもので、話者識別を確実に行えるものはありません。それを提供しているツールは別の話者分離モデルを動かしており、静かな部屋の 2 人ならまずまず、にぎやかな場の 4 人ならかなり悪い結果になります。
一般的な 2 人のインタビューであれば、現実的なやり方は使う時点で自分で直すことです。どちらの声が自分のものかは分かっていますし、引用を抜き出す頃にはその箇所を聴いているはずです。自動ラベルが正しいことを前提としたワークフローは組まないでください。
文字起こしを後から役立てるために #
どちらも手間のかからない 2 つの習慣です。
テキストだけでなくタイムスタンプ付きで書き出す。 原稿を書くのはプレーンテキストからですが、半年後にファクトチェックが返ってきたときにその瞬間を見つけられるのは、タイムスタンプ付きの書き出しです。表計算ソフトで並べ替えや絞り込みをしたいなら、CSV が向いています。
音声を残す。 文字起こしは二次的な成果物です。引用が争われたとき、証拠になるのは録音であって、文字起こしではありません。
まとめ #
取材相手の近くで録音し、冒頭で声に出して概要を入れておく。ローカルで文字起こしすれば、録音は自分のものにとどまり、電波がなくても動きます。そのうえで、掲載するつもりの引用はすべて音声と突き合わせ、加えて人名、数字、否定、同時発話を全体にわたって確認します。行単位で再生できるセグメント表示を使えば、確認は数分で終わります。
文字起こしは、話された内容への高速なインデックスです。引用そのものは、いまも録音から取るものです。
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